2017年11月10日

大村はま先生の本より ~宿題について~

国語教育の一人者でおられた大村はま先生が、かつての著書「教室をいきいきと」で、宿題について、次のように書かれています。

『宿題というのは、本来、教室の学習のあとに自然発生的に、たとえば学校でグループ活動をしていて、計画的に従ってみんなどんどんやっているのが遅れたり、遅れなくてももう少し十分にしたいとか、うんといいものにしたいとか、そういうことで、課せられたという気持ちなしに家庭で学習する、そういうのが理想的だと思います。課題された、課せられたといったような感じの宿題は、ほんとうの学習にはならないのではないでしょうか。』

発展的な学習はさせたいが、課せられた学習は避けたいと述べられています。
基礎を定着させる学習は本来学校でやるべきとも書かれています。そして、そのことが落ちこぼれをつくると次のように書かれています。

『それ(宿題)が、ぜひしなければならない基礎的な大事なことだったりしますと、やらない子というのはつまり空白ができ、落ちこぼれていくことになるのではないでしょうか。また、やってきたにしても、どういうやり方をしたかということについてはわかりません。』

形だけやってきたという宿題は力が付かず、かえって落ちこぼれをつくる危険性があるとおっしゃっています。

やはり、家庭での学習は、自発的で主体的に学ぶものでなければ、力は付きづらいのです。

大村はま先生の本より ~宿題について~



Posted by nori910 at 20:22│Comments(0)
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