2018年08月29日

学校まかせ親まかせは、止めましょう!

我が子を「自分でメシが食える大人」にするための4つの汎用的能力について、前々回お伝えしました。

その能力を1つずつフカボリしていきましょう。

①人間関係形成・社会形成能力

文科省の定義では、「多様な他者の考えや立場を理解し、相手の意見を聴いて自分の考えを正確に伝えることができるとともに、自分の置かれている状況を受け止め、役割を果たしつつ他者と協力・協働して社会に参画し、今後の社会を積極的に形成することができる力」です。

分かりやすく言うと

○世の中にはいろんな人がいることを知ろう。
○人の話をちゃんと聞こう。
○自分の考えは解るように伝えよう。
○自分のすべきことはしっかりやろう。
○周りと力を合わせてより良い社会にしていこう。


と言うことです。

じゃあ、これは誰がやるのでしょう。

学校ですか? 家庭ですか?

教育だから「学校」が、とか、子供の人格のことだから「家庭」とか言っていては、いつまでたっても、メシが食える大人は育ちません。

学校は、これらの能力が、教育課程のどこで育まれるかを明確にすることが必要です。

家庭は、思いやりの心を育んだり、親子の会話でコミュニケーション力を育むことが大切です。

家庭と学校が共に「共育」していくことで、子供に社会で生きる力がつくのです。
  


Posted by nori910 at 15:25Comments(0)

2018年08月21日

そもそも「キャリア」とは

キャリア教育について理解していただく前に、

「キャリア」とは何か?

ということを確認しておかなくてはなりません。

実はこのキャリアという言葉は様々な場面で使われているため、大抵が大雑把なイメージで捉えられ使われていることが多いのです。
キャリアとは、一般に仕事・経歴・就職・出世などのイメージで使われることが多いです。

厚生労働省は、「『経歴』、『経験』、『発展』さらには、『関連した職務の連鎖』等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念」と定義しています。

文部科学省は、「人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値自分と役割 との関係を見いだしていく連なり積み重ねと定義しています。



このイラストは「ライフ・キャリア・レインボー」と言います。

人は、人生においてさまざまな役割を演じます。

それはときに、同時に違う役割を担います。

私は、子どもから見たら「親」であり、親から見たら「子ども」です。「働く人」でもあり、友人と遊ぶときは「余暇人」でもあります。

キャリアとは、そういう役割を果たすことで、個人が生涯にわたって仕事や社会とどのように向き合い、どのようにかかわっていくのかということを言うのです。


一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育を「キャリア教育」と呼ぶのです。
  


Posted by nori910 at 20:16Comments(0)

2018年08月14日

「自分でメシが食える大人」について再考

「自分でメシが食える大人」について、もう少し考えてみます。

中教審(中央教育審議会)の答申において、
◯「学校から社会・職業への移行」が円滑に行われていない。
「社会的・職業的自立」に向けて、様々な課題が見られる。
と指摘されています。

この「社会的・職業的自立」こそが、「自分でメシが食える」ことなのです。

高校を卒業する18歳までに、生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度が身に付いていなければ、「自分でメシを食う」ことが難しくなります。

その能力について、文科省は2004年に「4領域8能力」を、2011年には、4つの「基礎的・汎用的能力」を示しました。

①人間関係形成・社会形成能力
②自己理解・自己管理能力
③課題対応能力
④キャリアプランニング能力


この4つの能力を、小学校から高校の各発達段階で、獲得することで、「自分でメシが食える」大人になるのです。

言い換えると、これらの能力を、小・中・高の12年間で、我が子に確実に身に付けさせることが、親や教師のつとめなのです。



具体的な例を1つ挙げます。

「『自分にはどんな能力や適性があり、どんな仕事に向いているか。』という職業を選択する力を身に付ける。」ことができる力を18歳のゴールとします。
その力を獲得するために、

小学校低学年 → 自分の好きなことや嫌いなことをはっきり言う。
小学校中学年 → 自分の良いところを見つける。
小学校高学年 → 自分の長所や欠点に気付き、自分らしさを発揮する。
中学校      → 自分の良さや個性が分かり、他者の良さや感情を理解し、尊重する。
高等学校    → 自己の職業的な能力・適正を理解し、それを受け入れて伸ばそうとする。


というように、その力をその時期に身に付けることで、18歳のゴールで獲得すべき力になるのです。

繰り返し言いますが、
「自分でメシが食える大人」とは、これらの「基礎的・汎用的能力」が確実に身に付いている大人なのです。

それを実現するのために、「キャリア教育」が大切です。  


Posted by nori910 at 19:30Comments(0)

2018年08月09日

何もしなければ、「自分でメシが食える大人」にはなりません!

このブログのタイトルに、「自分でメシが食える大人」と書きました。
これは花まる学習会の高濱氏がよく使っておられる言葉です。それを私なりに解釈したことを書きます。

「自分でメシが食える」というのは、箸が使えるとか、茶碗の持ち方とかではないことは分かると思います。
冗談はさておき、
「キャリア教育」という言葉を耳にされたことはありますか?
2006年の教育基本法の改定、2007年の学校教育法の改定により、キャリア教育の法的位置づけがなされました。

では、学校現場では、どう受け止められているでしょうか。

学校には「◯◯教育」というものがたくさん存在します。これは、社会や時代の要請を受け、文部科学省が学校に下ろしてきたものです。
例えば、「環境教育」「国際理解教育」「プログラミング教育」「がん教育」…etc
これら全てに「全体計画」と「指導計画」を整備するようになっています。

でも、実態には形だけなんです。

これだけ「◯◯教育」がたくさんある中、「キャリア教育」も並列に扱われているのが現状です。
しかし、「キャリア教育」は教育の目標の1つであり、学校教育の根幹の1つであると言っても過言ではありません。

学校は、子供たちに「キャリアを形成させ、学校から社会や職業への円滑な移行」をさせなくてはなりません。
そのために、幼児期から高等教育まで、発達の段階に応じて「キャリア発達」を促す教育をする必要があるのです。
「キャリア教育」=「職場体験」という狭い捉え方から脱却しないといけないのです。

さて、なぜ「キャリア教育」が必要かという話をします。

非正規雇用率 約38%
無業者      約63万人
3年以内の早期離職    高卒4割、短大卒4割、大卒3割

という現状です。

これは産業構造の変化もありますが、若者の「社会的・職業的自立に向けた課題」もあります。
具体的には、「職業観の未熟さ」「コミュニケーション能力の低下」などです。

ですから、しっかりとした「キャリア教育」を行わなければ、我が子を「自分でメシが食える」大人にすることができないのです。
ガリ勉をして「いい高校」「いい大学」に入れば、「いい会社」に入れて、「いい人生」を送れるという正解は過去の話です。
21世紀を生きる私たちの考え方を変えなければ、人生を豊かに過ごせなるどころか、メシを食うことすら危ぶまれます。




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Posted by nori910 at 11:33Comments(0)

2018年08月03日

学力テストの結果から思うこと

平成30年度の学力テスト(全国学力・学習状況調査)の結果が公表されました。
結果が出て、教育委員会や学校は一喜一憂していることと思います。

この学力テストの目的は何か、今一度確認してみましょう。

文部科学省は、次のように示しています。
①義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
②そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
学校における児童生徒への教育指導の充実学習状況の改善等に役立てる。


平たく言うと、

「公立学校は全国どこでも同じ教育をせんとアカン。」
「だから、学力テストをやって、できること、でけへんことをはっきりさせなアカン。」
「でけへんことは、できるようにせなアカン。」
「今まで教育って、こんな見直す仕組みなかったから、それをちゃんと作らなアカン。」
「学校も、学力テストの結果を見て、授業をちゃんとやったり、勉強できる子にせなアカン。」


ということです。

ねらいは当たり前のことです。しかし結果が、都道府県別、政令市別に出され、順位まで付けられます。
ということは、

「おたくの県(市)は、ちゃんとやってんの?」

と言われているようなもんです。

今回の結果が出て、昨年より上昇している県(市)は、「教育政策に成果があった」となりますし、
下降している県(市)は、「改善の必要がある」となります。

そうなると、「学力テストに具体的な数値目標を設定、達成状況に応じて校長、教員のボーナス(勤勉手当)や学校に配分する予算額に反映させる制度の導入する」なんている自治体がでてくるわけです。

ようするに、「テストの結果を上げたら、ボーナスたくさんあげるよ~。」ってことですね。
果たして、それで、「よっしゃ!やったるで!」ってなるでしょうかね。
現場を知らない行政の発想ですね。こんな政策はモチベーションを下げるだけなんですけどね。

文科省も、「過度な競争を招くおそれがある」と懸念を示していますが、もともと競争を煽るような結果公表をしているのは誰でしょうか。



さて、「学力に課題がある」とされた県(市)はどうするか?

①県(市)教委がデータを分析し、課題を明らかにし、学校に改善を求める。
②学校に「改善に対する数値目標を示さ」示させる。
③授業力改善のための「教員研修講座」を開く。
④指導主事が学校を訪問し、「学力向上の取組」をしているかチェックする。
⑤校長や教頭が、学校内で常に「学力向上」を唱える。


こういうことを繰り返し、学校や教員は疲弊していくのです。

文科省が「学力テストの結果は学力の一部」と言っているように、学力テストは、「知識・技能」をはかっているに過ぎません。
いわゆる「情報処理力」です。

これからの社会を生き抜く子供たちに必要な力は、【情報編集力】なのです。


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Posted by nori910 at 10:46Comments(0)